スパピープル
vol.15
下村 朱美 スパ・ゲストハウス代表
〜誰もが安心して通えるスパ・エステをつくりたい〜(2)
下村さんは1982年、大阪にエステティックサロンの1号店をオープン。1986年には、日本初の男のエステ「ダンディハウス」もオープンします。「お客さまの喜ぶすべてのことをやろう」をスローガンに、現在、女性専用エステティックサロン「ミスパリ」、男性専用エステティックサロン「ダンディハウス」、究極のリラクゼーションスペース「スパ・ゲストハウス」を全国に展開しています。さらに人材育成のための「ミスパリ エステティックスクール」も運営されていて、まさに総合健康サポート企業を目指す女性起業家です。
高齢者や障害者でも誰もが通えるサロンをつくりたい〜生きる力を高める大人のリラクゼーションサロン
― スパ・ゲストハウスのコンセプトをお聞かせください。また、他にはない特色や取り組み、新しい試みなどについてお聞かせください。
スパ・ゲストハウスは、2005年9月10日、ちょうどミスパリ(創業当時はシェイプアップハウスという屋号)がオープンした23年後に大阪に誕生しました。一生通いたい、もっとリラックスしたい、個室がいい、眠りたい、わがままに通いたい、リッチな気分を味わいたい、もっと気楽に通いたいというダンディハウス、ミスパリのお客さまの声から生まれたサロンです。
スパ・ゲストハウスが生まれたきっかけは、15年前です。千里にあったダンディハウスに病気のために車椅子で通っていらっしゃったお客さまがいました。病気が進行して安全性を考えるともう通っていただくことができなくなったときに、いつかもっと会社が大きくなって力がついたら、車椅子の方でも身体の弱い人でも通えるサロンをつくろうとその当時のスタッフと約束しました。
やっと大阪の本社ビルを手にいれたときに、ご高齢で、効果よりもリラックスを求めている方のために、とことん優しくしてあげて、人間の免疫力を高めて、長生きをしてもらう、そういうサロンをワンフロアつくったのです。車椅子でも通える、軽い認知症の方でも通えるようなサロンになって、介護している方にもリフレッシュしてもらおうと考えてつくったのがスパ・ゲストハウスです。
― もともとシルバーエステという考え方が根幹にあったんですね。
わたしたちはそれをシルバーエステと呼んでいたのです。ダンディハウスやミスパリは効果を出すサロンです。技術や機器などシステム化され、その効果・安全性も信頼性の高い医療機関や大学での検証も実施され、そのなかで運用されています。今まであまり日本では実証されてこなかったことをエステティック業界でいち早くおこなってきました。その中で、最新鋭の機械だけではなく人にしかできない、マッサージを残したいと思うようになりました。世界最高峰の技術はもちろん、日本人の持っているおもてなしのこころやマナー、礼儀…。そういうことを集大成したスパを作ろうと思ったのがきっかけです。
それを実現したのがスパ・ゲストハウスです。同時に、ご高齢の方や、身体の弱い方たちのことをよく知らなければならないので、学校にマスターコースをつくりまして、介護予防エステティシャンという名前で、ホームヘルパー2級くらいの知識を持って、介護施設へのボランティアをかねた実習にも行くようにしました。ここで働くスパ・セラピストはエステティックの資格だけではなく、ホームヘルパー2級の資格も持ち、ご年配の方にも安心して来ていただける資格を保持しており、また70歳以上の方には割引サービスも実施しています。
ですから、コンセプトは大人のためのリラクゼーションサロンです。
― スパはこれまでラグジュアリーという側面が強調されてきましたので、シルバーエステという考え方は新しいと感じました。同時に、これからの高齢化社会には、本当に必要なサービスではないかとも思います。
新しいと考えたことはなかったのですが、痩身の専門店からスタートして、「美顔もして」とお客さまに言われたので美顔もするようになり、「脱毛もして」といわれたので脱毛もするようになって、「男性のサロンもつくって」と言われて男性のサロンもつくり、「東京にもつくって」といわれたので東京にもつくってきました。ただそれだけなんです。これをつくったらお客さまが喜ぶだろうな、と考えてきた結果です。
当たり前のことですが、人が喜ぶことをたくさんしたい
― お客さまと一緒につくってきたんですね。
「お客さまがしたいことをさせてあげる」、自分たちの仕事を通してどれだけの人が喜んでくれるか、幸せになってくれるかで、わたしたちは働いたという満足感が得られるわけですから、当たり前のことですが、せっかく生きているんですから、人が喜ぶことをたくさんしたいですよね。
― スパは将来的には、医療との併用でより治療効果を高めたり、免疫力を高めたりというように利用されるのではないかと考えています。介護エステティシャンは、今後需要が増えるのではないでしょうか?
そうなってくれるといいですね。歳を重ねてもエステティックサロンがついている老人ホームに入って、綺麗にしていたいですね。世界優秀女性起業家賞を受賞したときに知ったのですが、カナダのエステティシャンは、売春でつかまった女性たちにボランティアで刑務所内でマッサージをしているのです。彼女たちは他人から優しく触れられたことがないので、社会復帰するためのセラピーのひとつとして、「あなたのことを思ってやさしく触れている人がいるんですよ」ということをわからせるマッサージがとても効果的なセラピーになるのだそうです。マッサージされることで、自分は大事にされているんだと思うのだそうです。
― マッサージにはそういう精神的なセラピー効果もあるのですね。
フランスでは、イライラしてストレスが溜まったら、診療内科かエステティックサロンに行け、というそうです。どちらかに行くそうです。私自身最近初めてその効果を実感しました。すごく忙しくて心がぷつんと切れそうになっていたときに、ハワイに行ってマッサージをしてもらったのですが、その時自分が大事に扱われていることを感じました。私のことを大事にしてくれているというのが伝わってきて胸が熱くなりました。
― いろいろな人の更正や再生にスパやエステティックは役にたつのかもしれませんね。
人を信じられない、人とうまくやっていけない人もいます。診療内科は、カウンセリングという言葉を通じて治療をしますけど、スパやエステティックは言葉によるセラピーもできるし、実際に触ることによって、凝っているところをなくして安らかな気持ちにしてさしあげたり、楽にしてさしあげたりできます。やさしくしてもらえている、丁寧に扱ってもらっているという実感を与えることで、人間に対して喜びとか、幸せ感とか勇気を、もっともっと与えられるような気がするんです。
研究から教育まで、すべてはお客さまの満足のために
― 今後の事業展開や目標についてお聞かせください。また、日本のスパ業界の展望についてもお聞かせ願います。
この4月から東京大学大学院医学系研究科と提携し、寄付講座を開設しました。それに伴い、サロンで実施しているトリプルバーン痩身法という当社独自の技術の共同研究もスタートしました。研究を通じて、サロンでもっと効果の出る技術や化粧品、健康食品の開発などお客さまに喜んでいただけるものを作っていきたいと思います。
今後アンチエイジングの研究もしていきたいと思っております。アンチエイジングに一番効果的な手法、化粧品、食品などの研究にも進めていきたいと思います。またそれに伴う心も満足も計れたらいいなと思っています。肌が綺麗になったというのも数値として測れないかなと思っています。ちゃんとわかって検証されてみなさんが安心してエステティックを受けてくれたらいいなと思います。
エステティシャンの教育ですが、当社は日本で最も長いエステティシャンの教育期間を行っています。エステティック業界では約五万人といわれるエステティシャンのなかで、資格取得者はわずか20%といわれています。
ただ、当社のスタッフの約97%はエステティシャンの基本として300時間の勉強をして認定エステティシャンの資格を持っています。
ただエステティックは接客業なので、一番大事なことはお客さまに好かれることです。お客さまに感じがいいな、と思っていただくためにも、お客さまの五感を満足していただけることを追求しています。技術はもちろん、理論やエステティシャンの見た目、話し方からお花の生け方までエステティシャン自身が磨きをかけて接客することが大切だと思うからです。教育は今後も続け、日本のエステティシャンのレベルを世界のトップレベルまでにしたいと考えています。
今年から海外の出店も考えています。
まだ少し先のことですが、将来はエステティックもクリニックも併設された老人ホームを作りたいと思っています。日本の老人ホームは入居者を大事にしすぎて、身体能力を低下させてしまう傾向があると思います。入居者もなにか役割を持てばもっと元気になり、生きがいを感じることができる。そして、小さい子供も走り回って、犬も猫も歩いている…そんな家庭的な老人ホームを作りたいと考えています。
それから患者さんに自信と安心を与えられる病院を作りたいですね。
― 安心して通えるエステティックサロン、スパをこれからももっと増やしてください。
下村朱美 プロフィール
株式会社シェイプアップハウス代表取締役。生きる力を高める大人のリラクゼーションスペース「スパ・ゲストハウス」、女性専用サロン「エステティック ミスパリ」、男性専用サロン「ダンディハウス」など、全国138直営サロンを展開。エステティックを医学的、スポーツ医科学的な視点から、体系的に学び、実践できる教育機関なども設立。世界一受けたいエステティックサロンづくりをめざし、毎日のくらしから生涯の美しさまで、ライフスタイルにトータルに関わっていけるような事業を展開している。
http://www.spa-guest-house.jp/
新宿店
住所: 東京都新宿区西新宿1-5-11 新宿三葉ビル1F(総合受付)電話番号: 03-5908-4053
営業時間: 月・金 11:00〜 20:00
火・水・木 12:30〜 21:30
土・日・祝 11:00〜 20:00
※70歳以上、20%OFF
大阪店
住所: 大阪府大阪市北区曽根崎2-2-18 ミス・パリ シャトー1F(総合受付)電話番号: 06-6311-0831
営業時間: 月・金 11:00〜 20:00
火・水・木 12:00〜 21:00
土・日・祝 11:00〜 20:00
※70歳以上、20%OFF
名古屋店
住所: 愛知県名古屋市東区東桜1丁目8番3号 ミスパリ シャトー1F(総合受付)電話番号: 052-957-3122
営業時間: 11:00〜 20:00
※70歳以上、20%OFF
